ウィゴー、古着卸事業が躍進 – 倉庫と販売拠点を一体化

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近年、若年層を中心とした古着へのニーズが増加しています。その波に乗り、さまざまな企業が古着ビジネスに力を入れていますが、中でも注目なのがウィゴーです。ウィゴーは、古着の卸事業が軌道に乗り、年間約500トンを買い付け、常時販売価格で約10億円分の在庫を持つまでになるなど勢いを見せています。

〈倉庫で一般消費者への販売も可能に〉

ウィゴーが成功を収めている背景には、新たに開設した大阪・箕面市の倉庫と販売拠点の一体化があるといえます。一般的に倉庫と言えば物流の拠点というイメージが強いですが、ウィゴーはこの箕面市の倉庫をただの保管場所に留まらず、客と商品を直接つなげる販売の舞台として活用しています。

この倉庫は、自社のバイヤーが海外で直接買い付けた商品を業者向けに販売するための場所であり、一方で、一般の消費者向けにも定期的に販売会を開催しています。こうした倉庫と販売拠点の一体化により、業者が商品を直接見て選ぶことができるだけでなく、一般消費者への販売も可能になりました。

〈新倉庫の活用と利点〉

箕面市の新倉庫は4階建てで、総床面積約3000平方メートルとほかの古着専門の倉庫と比べても大型です。さらに、大阪の中心地から約30分と立地も良く、アクセスに便利であることも特徴の一つです。この新倉庫を活用することで、ウィゴーは一般消費者向けの販売を開始し、売り上げを伸ばすことに成功しました。

 倉庫1階を店舗風にレイアウトした「古着卸即売会」は、開催は不定期で基本は月2回です。同社の商品は、宣伝はインスタグラムでの告知のみながらも、高品質な古着が揃っており、初回から多くの客が訪れ、売り上げが伸びているといいます。

また、2階には業者専用の卸販売スペースを設け、大阪や関西地方を中心に多くのバイヤーがこの箕面市の倉庫を訪れ、スタート1カ月で約5000点、1000万円分の商品が売れたとのことです。

実は、ウィゴーの大量の古着は自社のバイヤーが海外、特にアメリカや東南アジアで直接見て選んだ商品。目の肥えた個店の店主や店員が満足する品揃えであること、若いZ世代の顧客が多いということからトレンドを押さえたアイテムも充実しています。

ウィゴーの成功は、誰もが良質な古着をリーズナブルな価格で手に入れることができることにあるのかもしれません。また、古着卸事業の更なる成功に向けて、次なるステップとして関東進出を視野に入れており、今後のさらなる成長が期待されています。

参照記事・引用元画像
ウィゴー、古着卸事業が好調 倉庫と販売拠点を一体化 初年度目標の5倍を売り上げ | 繊研新聞
ウィゴーは古着人気の盛り上がりなどを背景に、古着の卸事業をスタートし、軌道に乗せている。大阪・箕面市に古着専門の倉庫機能を持った卸販売の拠点を開設。自社バイヤーが海外で買い付けた商品を軸に業者へ向けて販売するほか...