マイクロソフト、クラウドサービスの成長鈍化で決算発表 – 株価は4%下落

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マイクロソフトは7月25日、4~6月期(第4四半期)の決算を発表し、売上高の伸びが緩慢な結果となったことを明らかにしました。特に、過去数年間で急速に成長し続けてきたクラウドサービス「Azure」の売上高の増加率が27%と前四半期の31%から下がったことが影響したと見られています。同時にマイクロソフトは、新たな人工知能(AI)搭載製品への期待についても、鈍化の予測を示しました。このニュースにより同社株価は約4%下落しました。

〈Azure成長速度とAI収入の見通し〉

マイクロソフトにとって目下の課題はAzure事業の成長速度を維持することです。同社の決算発表によりますと、Azure売上の増速は第1四半期において25~26%にとどまり、前年同期の42%から大きく減少する見通しであり、投資家らを不安にさせる要因となりました。この背景には、マイクロソフトが新たなクラウドサービス用のデータセンターを拡張するためのコストが増加しているという事実があります。一方で、AI関連収入の増加は徐々にしか見込まれていないとの見解を示しました。

ビジネス戦略上、AI技術への投資はマイクロソフトが大いに期待する成長分野です。提携先であるOpenAIのモデルを基にした新たなAIプログラムを主要製品ラインの大半で展開することをすでに発表しています。この技術を使えるインターネットベースのサービスに対する需要は高まっています。しかし、企業の支出が数年にわたり増加した後で、AIを搭載した業務用ソフトウェア「Office」の普及はまだ広範囲には及んでおらず、全体的なビジネスの支出は低下傾向にあります。

さらにPC出荷台数も減少傾向であり、基本ソフトウェア「Windows」や多機能携帯端末「Surface」の販売も落ち込んでいます。この結果、同社の株価は決算発表直後、一時335ドルに下落しました。しかしこの先も、マイクロソフトは他のクラウドプロバイダーよりもAIへの投資を収益化する良好な状況にあり、その成長には期待できるでしょう。

最後に、マイクロソフトの最高財務責任者、エイミー・フッド氏は最新四半期のAzure成長率について、「AIツールの採用ペースに大いに勇気づけられている」とコメントしています。これは新たに実装されたAI技術への期待感を示唆するもので、今後数四半期に渡り、その成果が実現することが期待されます。

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マイクロソフト、クラウド事業減速-AI製品期待に影落とす
米マイクロソフトが25日発表した4-6月(第4四半期)決算では、売上高が緩慢な伸びにとどまった。同社はクラウドサービスの「アジュール」事業の減速が続く見通しも示し、新たな人工知能(AI)搭載製品への顧客の関心を巡る楽観論に影を落とした。株価...