免疫低下が影響?今年のインフルエンザ流行が異例の長期化

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厚生労働省によると、今年のインフルエンザ流行は異例の長期化を見せています。過去20年間で初めて、7月まで流行の目安を超える状態が続いています。コロナの感染拡大が影響し、2シーズンにわたる流行不足が免疫力の低下につながったとされています。報告された患者数や流行地域のデータから、現状を見てみましょう。

厚生労働省によると、全国約5000か所の定点医療機関から報告されたインフルエンザ患者は、1医療機関あたり1.26人でした。これは7月まで流行の目安である1人を超える数であり、1999年以降の集計方法では初めてのことです。昨年12月下旬に全国的に流行が入り、現在も流行が続いています。

小児科や内科の定点医療機関からの報告によると、今月2日までの1週間で報告されたインフルエンザ患者数は合計で6228人でした。都道府県ごとに1医療機関あたりの患者数を見ると、鹿児島が突出しており、20.07人(前週比1.98人増)でした。宮崎が7.34人、長崎が5.26人、熊本が3.99人と続きました。九州地方の7県では前週よりも患者数が増えていましたが、他の35都道府県では1人を下回っています。

この1週間では、休校や学年・学級閉鎖が必要となった小中学校などが全国で193か所に上りました。

日本感染症学会インフルエンザ委員長の石田直・倉敷中央病院副院長は、流行の長期化について「2シーズンにわたる流行不足が免疫力の低下につながり、感染が広がりやすい状況になっている」と述べています。過去2シーズンに大流行がなかったため、私たちの免疫力が十分に備えられなかったというのが現状です。1人の感染者がいるだけで、その周りの人々が感染しやすい状況が生まれ、結果として流行が長期化しているというわけです。

そのため免疫力を維持、あるいは回復させることが重要です。栄養バランスの良い食事を摂ること、十分な睡眠を確保すること、そしてストレスを適度に調節することが免疫力を保つためには不可欠です。また、適度な運動も忘れてはなりません。運動は血流を改善させ、新陳代謝を活発にし、結果的に免疫系の健康を促進します。室内で手軽にできるストレッチやヨガ、自転車に乗る、ウォーキングやジョギングなど、自分に合った運動を選んで続けてみましょう。

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