高校生になったら、自分の将来設計が自分自身の手に委ねられます。それは、自分の夢や希望を見つめ、自分がどうなりたいのかを自問自答する時間でもあります。しかし、どんな仕事があるのか、自分が何をしたいと思っているのか、未だに自分でも分からないことが多いのが現実です。
特に、地方の高校生にとっては、進学や就職に向けての情報収集や準備が難しいこともあります。そんな中、愛媛県上島町の中心に位置する弓削(ゆげ)高等学校が取り組んでいるプロジェクトをご紹介します。
▶︎生徒の夢を育む地域連携プロジェクト
弓削高等学校は、上島町内唯一の高校で、地域と連携して進学や就職を目指す生徒たちを支援する取り組みを行っています。その中でも特に注目したいのが、「ゆめしま未来塾」と呼ばれるプロジェクトです。これは公営塾の設置により、苦手科目の克服や学力向上だけでなく、将来の夢や進路について具体的に考えるための支援を行っています。
その取り組みについて、今回はゆめしま未来塾の講師として活躍する雫石(しずくいし)さんに話を伺いました。「私たちは生徒たちの悩みや夢、希望を引き出す役割を担っています。それにより、彼らが自分たちの想いを語る場を提供し、自分らしさを見つけてもらうことを目指しています」と語る雫石さん。また、教科の指導だけでなく、生徒たちが自分の夢を具体的にイメージするための「おとなるゼミ」などのプログラムも提供しています。
▶︎弓削高校の実践的なキャリア教育
一方で、生徒たちはそれぞれが考える「大人に必要な能力」を考察し、グループワークで実践的に学ぶことができます。「一人一人が将来なりたい職業について深く考え、そこからどのようにすればその夢を叶えることができるのかを自問自答する時間となっています」と雫石さん。また、教科指導とキャリア教育の二本柱により、生徒たちが進学や就職に向けて自信を持てるようになることを目指しています。
そして、これらの取り組みの中心にいる教師たちは、生徒の話を丁寧に聞くことを大切にしています。それは生徒自身が自分の気持ちや思いを語りやすい環境を作り出すことにつながります。「私たちは生徒一人ひとりの気持ちの変化をよく理解しているし、彼らが何かに悩んでいたり、親子関係にイライラしていたりするときも、親身になって相談に乗ります。その一方で、生徒たちの夢や希望を大切にし、その実現に向けて支援することを心がけています」と雫石さんは語ります。
このように、弓削高等学校は地域と連携し生徒たちの夢や希望を追求する場を提供しています。教育は一人ひとりの可能性を引き出し、それを現実のものにする手段です。「ゆめしま未来塾」はその役割を果たし、生徒たちが自分自身の未来を創り出すための支えとなっているのです。そして、それは生徒たちだけでなく、新たに教育の場に足を踏み入れる人たちにとっても、一緒に考え、本音で語り合える価値ある場所となっています。
参照記事・引用元画像
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