オンワードHD、2024年2月期業績予想を上方修正 新ブランドと外出機会の回復が追い風

ビジネス

オンワードホールディングス株式会社(以下、オンワードHD)は、2024年2月期の連結業績予想を上方修正し、営業利益が100億円になると発表しました。前回の予想から見ると、それは30億円もの増加となります。また、売上高は1888億円(従来予想は1850億円)と予想を上回り、純利益も50億円(同40億円)と予計上回る見通しです。

これらの好業績は、同社の主要ブランド「23区」、「アンフィーロ」、「カシヤマ」、「チャコット」が予想以上に売れた結果となります。特に、新型コロナウイルスの制約が緩和され、人々が外出しやすくなったことが大きな要因となりました。また、11年ぶりに100億円の営業利益を達成するということで、これは同社にとって重要な記録更新となります。

オンワードHDはまた、2023年3〜5月期の決算も発表しています。この間の売上高は前年同期比で12.0%増の499億円、営業利益は168.3%増の53億円、純利益は83.6%増の33億円となりました。売上高の拡大を牽引したのは主要ブランドで、「23区」は19.5%増、「ペットパラダイス」は16.4%増、「チャコット」は6.0%増、「カシヤマ」は33.6%増を達成。さらに、D2Cアパレルブランド「アンフィーロ」は前年比でほぼ2倍の成績を収めました。

これらの結果は、アパレル業界の急速な回復と、グローバル構造改革の成果による粗利益率の改善が大きく寄与しています。これらの要因により、オンワードHDの業績は上向きのトレンドにあります。

実際、この好業績と上方修正の発表を受けて、証券市場ではオンワードHDの株価が大幅に上昇。一時、前日比80円高(19.0%)の502円まで上昇し、一時ストップ高になるなど、投資家からの評価も高まったと言えるでしょう。

さらに、オンワードHDの新たなディレクト・トゥ・カスタマー(D2C)ブランド「ネイヴ」の販売が2023年3月から始まりました。これにより、今後の業績向上にさらなる期待が寄せられています。

また、同社は以前からグローバル構造改革を進めており、その成果が現れ始めています。これらの改革により、粗利益率の改善が見られ、業績の持続的な改善が期待されています。

しかしながら、業績の好調は保証されているわけではありません。市場環境や競合環境の変化により、業績が変動する可能性もあります。新ブランドの販売開始や外出機会の増加などにより、一時的に業績が上昇しているとは言え、これを維持するためには、競争力の強化とマーケットの変化への適応が求められます。オンワードHDは、これらの課題をどのように解決していくのか、今後の動向が注目されます。

参照記事・引用元画像

オンワードHD、営業利益予想100億円に上方修正 「23区」などアパレル回復 - WWDJAPAN
オンワードホールディングス(HD)は6日、2024年2月期連結業績予想を上方修正し、営業利益が100億円になりそうだと発表した。従来予想から30億円上振れする。