産業革新投資機構によるJSR買収、供給網強化へ向け

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6月24日の日本経済新聞によると、政府系ファンドの産業革新投資機構(JIC)は、政府の戦略物資となる半導体材料大手のJSR株式会社(以下JSR)を約1兆円で買収することが報じられました。これにより、国内で先端品の量産に巨額の支援が始まる中、国際競争力が強い素材分野でも成長投資が継続できる環境が整い、半導体の素材から製品までのサプライチェーン強化が図られます。

〈JSRの世界シェア〉

JSRは、感光材であるフォトレジストの世界市場シェアで首位に立っています。これにより、同社は半導体の重要な素材を世界シェアの約3割で供給することができ、半導体業界に大きな影響力を持っています。

〈産業革新機構による買収の背景〉

政府は、半導体を戦略物資と定め、国内での先端品の量産に対して大規模な支援を開始しました。この結果、産業革新機構はJSRを1兆円で買収することで、半導体材料分野でも成長投資が継続できる環境を整えることができます。そのため、半導体の品質や量産能力が向上し、国内外の競争力を維持・強化することが期待されています。

〈半導体材料分野でのJSRの取り組み〉

JSRは、研究開発への投資や新技術開発に力を入れており、半導体産業の進化に寄与しています。フォトレジストやリソグラフィ材料、カバーガラスなどの製造に関連する半導体材料を開発・提供しています。また、リチウムイオン電池や燃料電池などのエネルギー関連材料開発にも取り組んでおります。これらの取り組みにより、JSRは半導体メーカーや電子機器メーカーとの取引を維持し、さらに評価を高めています。

〈今後の展望〉

今後、産業革新機構によるJSRの買収が進められることにより、半導体素材分野での国内外の競争力を維持・強化し、素材から製品までのサプライチェーンの強化が期待されます。政府が半導体を戦略物資と定める中、今後もJSRの動向や関連情報に注目が集まることでしょう。

参照記事・引用元画像

産業革新機構、半導体素材大手JSRを1兆円で買収へ - 日本経済新聞
【この記事のポイント】・JSRは半導体の重要素材で世界シェア約3割・政府、半導体を戦略物資と定め供給網強化・年内にもTOB、JSRは2024年中に非上場に政府系ファンドの産業革新投資機構(JIC)は半導体材料のJSRを約1兆円で買収する。同...
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