エービーシー・マート、18年ぶりの株式分割を発表!2023年9月に実施

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エービーシー・マートは、1株を3株にする株式分割を2023年9月1日に行うと発表しました。これは、2005年に1株を2株に分割してから18年ぶりになります。また、同社は24年2月期における期末配当を従来の85円から29円に下げると同時に発表しました。

エービーシー・マートはこれらの措置により、1単元の投資金額を低減し、投資家層を拡大させることで市場流動性の向上を図る計画です。具体的には、分割により株価が下がり、より多くの投資家が参入できるようになるとともに、売買の柔軟性が増すことを期待しています。これは一般的な投資家であれば、より手頃になる株価でエービーシー・マートの株を取得することが可能になり、インターネットを通じた証券取引の活発化に貢献するでしょう。

一方で、配当金の削減は株主への利益還元の形を変更するものです。新たな配当金の額は前期の85円から29円に下がる見込みですが、この金額は株式分割後の新たな株数により計算されますので、実質的なホルダーへのリターンは増えることになります。

なお、エービーシー・マートの12日終値ベースでの最低投資金額は79万5000円で、これは東京証券取引所が希望する投資単位、すなわち「1単元あたりの投資額は5万円以上50万円未満」の基準を満たします。

このエービーシー・マートの経営戦略は、同社の最近の業績に対する自信の表れでもあります。2023年3〜5月期の連結決算によれば、同社の売上高は前年同期比28%増の885億円、純利益は70%増の119億円となっており、これらの成長は新型コロナウイルス禍からの消費者の回復や訪日外国人(インバウンド)の増加、更にスニーカーやアパレル商材の好調によるものとされています。

今後、エービーシー・マートの株式分割とそれに伴う投資金額の低減は、更なる投資家層の拡大と市場の活気をもたらすでしょう。また、期末配当の修正により、投資家に対する還元も見直され、投資家にとっては一層魅力的な投資先となる可能性があります。経済状況や市場環境の変化にも柔軟に対応しながら、エービーシー・マートは更なる成長と投資家からの信頼を築いていくでしょう。

参照記事・引用元画像
ABCマート、18年ぶり株式分割 1株を3株に - 日本経済新聞
エービーシー・マートは12日、1株を3株にする株式分割を9月1日に実施すると発表した。分割は2005年に1株を2株にして以来18年ぶり。1単元の投資金額を引き下げ、投資家層の拡大と市場流動性の向上につなげる。同時に24年2月期の期末配当を従...