オリックス生命保険、AIを活用し傷病者の保険引受範囲を拡大

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オリックス生命保険が、保険の選択肢を広げるためにAIを活用した新しい取り組みを始めました。保険は私たちの生命にとって非常に重要であり、身体の傷病などを理由に保険に加入できない場合、それは多くの人々にとって大きな負担となります。そこでオリックス生命は、この問題を解決するために、AIを活用して保険の引受範囲を拡大する試みを始めました。

〈「新引受査定ルール」の初期対応を開始〉

7月20日、オリックス生命保険はAIを利用したビッグデータ解析により、「新引受査定ルール」の初期対応をスタートしました。保険契約を結ぶ際、既知の傷病を持つ顧客には契約条件に特別な規定が付加されることがあります。これにより、保障範囲が制限されたり、保険料が増額されたりして、保険への加入が困難になることがあります。

オリックス生命が導入したAIモデルは、フランスのSCOR SEが開発した「バーチャルアンダーライティング」と呼ばれるものです。このAIモデルは、オリックス生命独自の給付金支払いデータを元に、個々の傷病ごとの給付金発生確率を詳細に分析することができます。これにより、これまで保険への加入が難しかった一部の傷病者でも無条件で保険に加入できるようになるという目標を実現する可能性が高まりました。

〈保険加入の制限緩和の可能性が広がる〉

初期対応として、告知頻度の高い6つの傷病に対する範囲拡大を行い、その効果を検証する予定です。この新しいルールが正式に導入されれば、これまで特別な条件付きでしか加入できなかった傷病の約9割が無条件で保険に加入できる見込みです。

この画期的な取り組みにより、保険を必要とする人々の選択肢が大幅に広がることが期待されます。特に、傷病を持つことで保険加入が難しかった人々にとっては、これまで以上に安心して生活を進めることが容易になるでしょう。このようなAI技術の社会的な課題解決への活用は、保険業界においても大きな前進となるでしょう。

オリックス生命は2023年内に新ルールの適用を開始すると発表しており、AI技術とデータ解析の進展による保険業界の革新を期待するとともに、その効果的な展開を見守ることとなります。

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オリックス生命、AIで保険の引受範囲拡大 「傷病あっても無条件」
オリックス生命は7月20日、傷病を理由として保険に加入できなかった顧客の引受範囲を、AIによるビッグデータ解析を使って拡大する。